Allgood-Life!! バカンスはモザンビークにて。

コミュニティ開発隊員として2018年1月から2年間、モザンビークのリバウエという田舎町に行ってます。おいでよリバウエ

モザンビークでSHEP研修

どーも、モザンビークのド田舎リバウエにて青年海外協力隊としてボランティアをしてます小倉です。1か月くらい前から(10月下旬ごろから)、「そろそろ雨期が始まるんじゃないか」などとソワソワしながら過ごしていたものの一向に雨が降る様子がなかったのですが、本日、漸くまとまった雨が降りました。ってか降ってます!

いやー、雨期始まりそうですね!これで畑での仕事も本格的に始まりますね!!

 

 

そしてその結果、停電です。

 

 

 

 

・・・忘れてた。雨は畑に恵を運ぶとともに家には停電を運んでくるやつだったんすね。

 

ということで、停電でやることがなくなったので、ブログですw

 

先週1週間、モザンビーク北部のニアッサ州はリシンガにて、同僚普及員たちと共にSHEPの研修に参加してきたので、それの報告でもしましょうか。

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今回一緒のグループになった他地域の普及員たち

 

 

 

 

リシンガってどこやねん。

はい、まずリシンガどこやねんって話ですね。リシンガってのは、簡単に言うとモザンビークの左上の方にあるニアッサ州の州都です。

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一瞬でわかるリシンガ位置

北はタンザニアで西はマラウイと国境を接していますね。国際的にはマラウイ湖と呼ばれる湖がモザンとマラウイの国境にあるんだけど、モザンビークマラウイ湖を少し保有14くらい?)していて、そのためモザンビーク側ではニアッサ湖と呼んでたりします。

リシンガは標高が結構高くて、1000メートルくらいあるみたいです。なんで、アフリカのわりに結構寒くて冬(6月、7月くらい)は息が白くなるくらいなんですが、今回もナンプラ(リバウエ)よりは確実に寒かったです。飛行機降りた瞬間「うわ寒っ!」って普通に言ったwまぁ雨降ってたのもあるかもしれんけどさ。

ちなみに、モザンビークの他地域と異なり寒くなるので、リンゴやイチゴなんかのフルーツも栽培できるのがここの特徴っすね。

 

研修について

そんで、ナンプラ、ザンベジア、ニアッサからSDAE(郡の経済事務所)DPASA(SDAEを管理する州レベルの組織)の普及員たち合計40人くらいが集まり、研修を行いました。JOCVは自分を含めて3人。同期の農業(コミュ開)隊員が1人と先輩の農業(野菜栽培)隊員が1人。みんな同じSDAEという組織に所属していて、農業の普及活動を行っています。

今回の研修は基本的には同僚普及員向け(だと思う)なんですが、モザンの北部地域SDAEで働いているJOCVも(ついでに?)一緒に受けてもらおう、という感じだと思います。研修自体は(当たり前なんですが)オールポル語だったんで、細かいところの理解度はぶっちゃけあんまり高くないと思う。。。知っている単語からの推測、見せているイラストからの推測、スライドの構成からの推測、細かい内容については推測のオンパレードでしたw めっちゃ疲れた。

 

モザン人研修の様子

同僚と一緒に研修に出たのは初めてだったんで、モザン人が普段どんな感じで研修を受けているのかっていうのに興味があったんすよ。ざっと箇条書きすると

l  めちゃくちゃ積極的に手を挙げて発言すると思ってた、、、が別にそうでもない

l  ただ、日本よりは発言する人、発言したいと思っていそうな人は多いかも

l  (グループワークがいくつかあったんだけど)各ワークの目的をわかって研修を受けている人ととそうでない人がいる。そうでない人の方がおそらく多い、、、気がする。

l  普及員がみんなある程度一律の農業知識(経験)を持っていると思ったけど、結構違うっぽい。地域が違うから仕方ないと思うけど、結構盲点だったかも。専門学校で習う内容も地域によって異なってくるのか?

l  (どういう基準で選ばれてるのか知らないけど)年齢層はうまくばらけてたと思う。年配(4050歳くらい)の普及員もいた。農業経験自体はとても豊富だし、講師から全体に対してコメントを求められたときに真っ先に手を挙げていたのは年配の人だったから、話したいこと・伝えたいことは多いんだろうな。一方で、みんなで話をしながら何かを決めなければならないグループワークの時には議論の輪に入れている感じがあんまりなかったかも。その点では若手(20歳代)の方がいろんな意味で研修慣れしている感はある。

l  自己主張は(日本人より)強いと思うので、基本は意見を引かない。あとあんま聞かないのと曲げない。みんな夫々自分には自信を持っていると思う。それ自体はとてもいいこと。

l  上の「意見を聞かない、引かない」という点に関して、ホワイトボードとかあって活用出来たら、もっと議論が上手くまとまったかも。今回はグループワークで作らなきゃいけないことはたくさんあったけど、みんなのコンセンサスを得るための道具(議論の道筋をつけたりとか)はなかったから、それがあったら違う結果になったかもしれない。特に言語の障壁があるときにはどれだけ言語化して共有できるかが勝負だなぁ。

 

 

偉そうなこと書いてるけど、自分も日本で研修を受けてる時ってどんなだっただろうかとか思ったりした。結論としてはモザン人と日本人でそんなに大きな差はないと思う。一つ違いがあるとすれば、こっちでは人の意見を聞くよりかは自分の意見を喋るということが大事っていう価値観なのかもね。 

 

SHEPって???

んで、「今回の研修の主題になってるSHEPってなんやねん!」ってなりますよね。SHEPとはJICAがやってる農業支援の手法(というかアプローチ方法?)の一つです。Smallholder Holticulture Empowerment Promotionの略称で、頭文字をとってます。野菜を栽培する小規模農家のエンパワーメント策、とでも言いますかね。ケニアでこのアプローチが結構いい感じに成功したみたいなんで、調子に乗って他のアフリカ諸国にも展開してるみたいです。

日本にいたときも話聞いてたんですが、すごく簡単に言うと、「マーケットへのアクセスがない農家をマーケットに連れて行って、自分たちが儲けられる手法を色々考えてもらって、稼いでもらって生活を良くしてもらおう」って感じですね。すげーざっくり。

今回自分たちもその一連の動作として、マーケットに行って市場調査をして、内容を分析して、やることを決めて、計画を立てて・・・ってとこまでをグループでやりました。研修としてね。SHEPの内容に関して詳しくはJICAHPとか見てください。。。

JICA SHEP

https://www.jica.go.jp/activities/issues/agricul/approach/shep/index.html

 

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玉ねぎの市場調査

 

 

ちなみにこのSHEPは、実際に稼ぐために必要な、様々な問題解決策の具体案として道路整備を挙げており、日本が誇る土嚢テクノロジー(!)が紹介されている。どのう!

 

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土嚢テクノロジーを紹介するDVD。土のうってか、発音がなんか「Do know」みたいになるんですよねw

 


 

 

SHEPでほんとにそんな上手くいくのか?

これ、マジで日本で話を聞いたときには速攻で思いました。できた部分を強調したプレゼンだったとは思うし、うわーバラ色だぁとも思ったのであんま信じられなかったw 今回こちらで話を聞いてみて、当たり前なんですが、「上手くいくと保証されている手法なわけではない」ということを実感しました。はい本当に当たり前ですねw それでもやはり、有効な一つのアプローチ手法だとは思います。

っていうか、最終目標(というか上位目標?)としては「農家の収入増加に伴う生活の質向上」なんだとは思うけど、これ目標としては「農家に市場経済の原則を理解してもらい、それに向けて頑張るメンタリティを作ってもらう」ってことなんじゃないか? なんか農家の生活向上がすごい前面に出てきてて嘘くさく見えてしまうけど、農家の「考える力」を養うということを前面に押し出せば変な見え方しないんじゃないか? そうすると、SHEPという略称も非常に納得がいく。。。! 特にEmpowermentの部分。研修ってなると、「こうやればいい!」っていう解決策を提示されてそれを真似すれば結果が出るみたいな感覚になりがちだけど、これはあくまで効果があると思われる「一つの手法」であって「解決策ではない!」ってのを言った方がいい気がする。絶対そうだわ。

 

もしくは、そもそも自分の理解が間違っていたのか。。。?

俺が理解できてなかっただけなのか。。。? 

ださw 

 

 

 

 

 

最終日、全プログラムが終わった後はみんなで飲んでダンスしました。

ちなみにその前日、偉い人のお願い(終了時間になっちゃったけど今日のプログラム終わってないからもうちょいやろうぜ!)に対してペーペーの普及員たちが拒否(いやむり疲れた帰らせろ)しましたが、モザン人って良くも悪くもすぐ忘れるんですよね!w

そんなことはなんの関係もないといった感じでみんな仲良くペアダンスしてました。

モザン人はペアダンスうめーっす。めちゃかっこいい。 

 

今日もモザンは平和です。

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同僚たち